抗体(こうたい)

人のからだには、細菌やウイルスが入ってくると、これに抵抗してからだを守ろうとする働きがあります。このときに働く物質(タンパク質の一種)のことを「抗体」といいます。

抗体という言葉の認知率は92.6%、理解率は88.1%とどちらも高く、多くの人が意味を理解していることがわかります。しかし、からだの仕組みや病気の理解のためには、言葉の意味だけではなく、医学的な理解も必要となる場合があります。抗体の役割についても正しく理解してもらえるように説明するとよいでしょう。

あわせて、免疫の仕組みについて説明する場合は、「人のからだには、自分のからだにないものを見分ける力が備わっていて、それを認識すると『抗体』をつくりだして排除します。この働きを免疫反応といいます」と伝えるとわかりやすいでしょう。
からだに入ってくる細菌やウイルスを「抗原」といいますが、抗原を駆除するために、白血球やマクロファージ、ヘルパーT細胞、B細胞などの免疫細胞が働きます。

言葉遣いのポイント

細菌やウイルスなどの抗原を「敵」、それを迎え撃つ抗体を「防衛軍」などとたとえて説明するとわかりやすいです。アレルギー疾患、自己免疫疾患などの説明の際には、抗体を「反乱軍」とたとえることができます。

ちょっと補足
がんの治療では、がん細胞の表面にあるタンパク質や遺伝子などを狙い撃ちにできるように設計された抗体を投与する薬物療法があります。これを分子標的治療といい、その際に使われる分子標的薬は、がん細胞以外の細胞を傷つけないようにされているため、副作用が少ないといわれています。

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この記事は2018年12月現在の情報となります。

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