ガイドライン(Guideline)
ガイドラインとは、治療の実績や、学会での研究をふまえてつくられた診療の目安をいいます。
「診療指針」「標準治療」「標準的な診療の目安」などと言い換えることが可能です。
ガイドラインは、治療に関して適切な判断をくだせるように、最新の治療法を含め多くの情報から有効性、安全性などを整理して治療の指針を示しています。
このような標準的な治療指針のおかげで、いつでもどこでも最善の治療が受けられるようになります。
これから行う治療について説明する際には、研究に基づいて学会などが定めた指針であることを伝えることが、治療に対する信頼につながり、診療指針の意義を理解してもらうことにも効果的です。
このような誤解がある
ガイドラインの意義を説くことは大切ですが、それを強調しすぎると、ガイドラインに従うことが、例外なくどんな患者にも最善であるという誤解を生むことがあります。この誤解率は、15.7%に上ります。
ガイドラインは標準を示すものであり、すべての患者さんに画一的な治療を推奨しているものではないことを必要に応じて説明するとよいでしょう。
患者さんの年齢や体力、価値観などによって治療法の変更が望ましい場合があります。
「ガイドライン」という言葉そのものは知っている人が多く、認知率は89.6%となります。しかし、医療におけるガイドラインの意味を理解している人は、57.0%と減少します。
一般的に使われる「国防ガイドライン」「個人情報保護ガイドライン」などと医療におけるガイドラインは、別のものを指し示していることを明確に説明するようにしましょう。
病気によっては、患者向けのガイドラインがつくられているので、患者向けのガイドラインがある病気の患者さんには、入手方法や見方などまで説明してあげると親切です。
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この記事は2019年1月現在の情報となります。