クリニカルパス(Clinical Path)
クリニカルパスとは、退院までの道筋を示した表のことをいいます。
入院から退院までの間、いつどのような検査や治療を行うのかがスケジュール表にまとめられています。
ここには、食事や入浴、薬の飲み方などの注意点も記されています。
医療チームも同じものをもっていて、患者さん一人ひとりの病状や診療の予定について、情報を共有します。
クリニカルパスを見ることで、治療のゴールまでの道筋と現状の段階がわかるのです。
クリニカルパスは、新しい事物であり、その言葉の認知率は8.9%、理解率は5.1%と非常に低いのが現状です。
患者さんに説明する際には、クリニカルパスという言葉ではなく、「退院までの道筋」などと平易な言葉を使い、「診療内容をスケジュール化したもの」などと説明を添えるとよいでしょう。
検査や治療について、患者さんとの間でインフォームドコンセント(説明と同意)を行った後にクリニカルパスを渡して説明をすると、医療者と患者さん側との情報共有を高める効果が大きくなると期待できます。
クリニカルパスの機能や目的のうち、患者さんの安心に結び付きやすい事柄を中心に説明するとよいでしょう。