セカンドオピニオン(Second Opinion)
セカンドオピニオンとは、「別の医師の意見」のことをいいます。
現在かかっている病気やその治療法について理解を深め納得するために、ほかの病院の専門医の意見を聞いて、参考にすることです。
具体的には「勧められた手術は妥当なものか」「ほかに治療法がないか」など診断や治療方針について意見を聞くことになります。
セカンドオピニオンを希望する場合は、主治医にその旨を申し出ます。
セカンドオピニオンという語は、「セカンド」「オピニオン」とさほど難しくない2つの外来語から成り立っています。しかし、この言葉を知らない人や理解していない人も少なくないので(認知率80.8%、理解率71.5%)、セカンドオピニオンという言葉を使う際には、「別の医師の意見を聞くこと」など言い添えるほうがよいでしょう。
また、セカンドオピニオンという制度そのものを知らない人もいるので、機会があるごとに医療者側から制度の存在を説明するとよいでしょう。
たとえば、手術に関するインフォームドコンセントを行ったときなどに、「もし、この説明を聞いて迷ったりしたときは、別の病院の先生に、この治療法でよいかどうか相談していただいてもいいですよ。検査の資料などはすべてお貸しいたします」と話せば、より親切でしょう。
このような誤解がある
主治医がセカンドオピニオンを勧めた際に、「自分の診断に自信がないのか?」と誤解する人がいます。一方、セカンドオピニオンを希望したら主治医の機嫌を損ねるのではないか、とためらってしまう人もいます。
しかし、現在ではしっかりした理念をもっている病院や医師であるほど、セカンドオピニオンを患者さんに積極的に勧め、患者さんの希望に快く応じるのが当たり前になってきているので、患者さんがセカンドオピニオンについて誤解していると気づいたら、理念と現状を伝えるようにしましょう。
また、セカンドオピニオンを受けた病院で、そのまま治療を受けられると誤解している人がいますが、セカンドオピニオンは、あくまで相談であることを説明し、そこで治療を受けたい場合は、転院希望を出す必要があることや、その場合の手続きなども、あらかじめ伝えておくと親切だと思われます。
なかには自分にとって、都合のよい診断と治療法にたどり着くまで、次々、医師を変えてよいと誤解している人がいます(10.8%)。それは、セカンドオピニオンではなく「ドクターショッピング」であり、その結果得られたものが最善の医療とは限らないことも理解してもらいましょう。
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この記事は2019年1月現在の情報となります。