頓服(とんぷく)
頓服(とんぷく)とは、1日1回とか毎食後とか、決められたときに薬を飲むのではなく、症状が出て必要となったときに薬を飲むことをいいます。
そのような薬を「頓服薬」といいます。
「頓服」という言葉の認知率は、82.6%と比較的高いものの、その理解率は46.9%とかなり低くなります。見聞きはするが、意味のわからない言葉の一つなのでしょう。
「頓(とん)」は、義務教育では習わないため、一般にはなじみのない漢字です。そのため「トンプク」と耳で聞いても、漢字が思い浮かばず、さらに「頓服」と漢字を提示されても意味が分からないのだと考えられます。
この言葉を使うときは、言葉の意味もあわせて伝えるようにしましょう。
このような誤解がある
鎮痛剤のことだという誤解(34.1%)、解熱剤のことだという誤解(33.4%)が多くみられます。これは「頓服」として処方された薬を、そのときの症状に効く薬だと思い込んでしまうことによる誤解だと思われます。
処方された薬の形状による誤解に、包装紙にくるんだ薬のことだというものがあります(16.2%)。ほかにも「粉薬」であるとか「座薬」であるとか、さまざまな誤解があります。
用法に関する誤解として、症状がでたら何度でも飲んでよいという誤解があります(7.3%)。これは、「症状がでたら飲むように」といわれたことに対して、効き目がみられないからと何度も飲んでしまうことによる誤解だと考えられます。
服用の際の注意事項を丁寧に説明することが必要です。
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この記事は2019年1月現在の情報となります。