ウイルス(Virus)
ウイルスとは、病原体の一種で細菌よりもずっと小さく、電子顕微鏡でないとみえない大きさのものです。
細菌は自分で増えることができますが、ウイルスはほかの生物の中で増えて、結果、その生物は病気を引き起こすようになります。細菌には抗生剤(抗菌薬)が効きますが、ウイルスには効果がありません。
「ウイルス」という言葉の認知率は、99.7%と非常に高いのですが、その意味を正しく理解している人は意外に少なく、理解率は64.6%にとどまっています。意味を正しく理解してもらうためには、明確な説明を加えることが望まれます。
「ノロウイルス」「インフルエンザウイルス」など、具体的なウイルスに即して説明することも効果的です。
このような誤解がある
細菌との区別がつかない人が多いです(22.6%)。とくにウイルスが原因である風邪に、抗生剤が効くと誤解している人が30.9%います。ウイルスには抗生剤が効かないことを説明する必要性は高いでしょう。
ただし、患者さんに抗生剤が効かないと説明した場合、「では、どうやってウイルスを退治したらよいのか」という疑問がわいてくると思われます。人のからだに備わった免疫の力によって、ウイルスを退治していくことを、免疫の仕組みとともにわかりやすく説明するとよいでしょう。
がんの患者さんの場合、抗がん剤の副作用などで白血球が減少すると、ウイルスなどの感染のリスクが高まります。通常のとき以上に注意しなければなりません。
この記事は2019年2月現在の情報となります。