敗血症(はいけつしょう)
敗血症とは、血液に細菌が入って全身に回り、からだの抵抗力が負けて重い症状に陥った病気です。
高熱や頭痛などを起こし、そのままにしておくと命にかかわることもあります。
からだの一部に細菌がはびこり、そこから血液中に絶え間なく菌による毒が流れ込むと、その毒は全身に回って、肺や腎臓などの大事な臓器がおかされます。
治療が遅れると命にかかわるので、抗菌薬などを使い、早めに治療します。
「敗血症」という言葉の認知率は70.1%、理解率は38.0%です。
見聞きしたことがある人は少なくありませんが、意味を理解している人はかなり少なく、認知と理解に落差があります。
したがって、「敗血症」という言葉を使うときは、患者さんの理解度を確かめながら、からだに起こっている状態を丁寧に説明することが大切です。
血液中に細菌が入るだけでは、「敗血症」とはいえません。細菌による毒が全身に回ってからだに悪影響があることによって、「敗血症」と診断されます。
病気を正しく理解してもらうための説明を加えることが、不安を抱かせないことにつながります。
このような誤解がある
赤血球や白血球が壊れて少なくなる病気だと誤解している人がいます(14.1%)。「敗血症」という漢字から、誤った解釈をしたものと考えられます。
「はいけつしょう」と耳で聞いただけでは、「肺結晶」「肺血症」「肺穴症」などと勝手に漢字を引き当ててしまうおそれがあります。誤った漢字から誤解が生じることがありますので、漢字を書いて説明するとよいでしょう。
また、「敗血症」について古い知識をもっている人など、重い症状になると助かる見込みがないと誤解する人も少なくありません(27.4%)。緊急性、危険性を強調することも必要ですが、過度な不安を引き起こさないように配慮することも求められます。
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この記事は2019年2月現在の情報となります。