腹部膨満感

腹部膨満感の症状のある患者さん向けにレシピ・食事のヒントをご紹介します。

副作用対応レシピ

クリームシチュー

1人分 エネルギー:354kcal
たんぱく質:14.1g / 脂質:20.7g / 塩分:2.1g

材料(2人分)

  • ・鶏もも肉(一口大に切る) 50g
  • ・塩・こしょう 各少量
  • ・にんじん(乱切り) 1/6本(30g)
  • ・玉ねぎ(くし形切り) 1/8個
  • ・かぶ(くし形切り) 1/4個
  • ・じゃが芋(一口大に切る) 1/2個
  • ・ブロッコリー(ゆでて小房に分ける) 1~2房
◆ ホワイトソース
  • ・バター・小麦粉 各大さじ1/2
  • ・牛乳 90ml
  • ・塩・こしょう 各少量
  • ・バター 大さじ1/2
  • ・水 3/4カップ
  • ・固形ブイヨン 1/2個
  • ・塩・こしょう 各少量

作り方

  1. 鶏肉は塩、こしょうで下味をつける。
  2. ホワイトソースを作る。小なべにバターをとかして小麦粉を手早くいためる。ふつふつとなったら牛乳を少しずつ加えてはよく混ぜ、とろみがついたら塩、こしょうで調味する。
  3. 別のなべにバターをとかして1をいため、野菜と芋を加えていため、全体に油がまわったら水、ブイヨンを加えてアクを除きながら15分ほど煮る。
  4. 2を加え混ぜて弱火で10分ほど煮、塩、こしょうで味をととのえる。
POINT

腹部膨満感の症状がある時は、体を冷やさないことが重要ですから、体を温めるような料理がよいでしょう。ただし、食物繊維の多すぎるもの(ごぼう、竹の子など)や、豆類を多量に食べるのは避けましょう。

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飾りシューマイ

1人分 エネルギー:231kcal
たんぱく質:11.7g / 脂質:10.4g / 塩分:1.0g

材料(2人分)

  • ・豚ひき肉 80g
  • ・もめん豆腐 1/8丁(50g)
  • ・玉ねぎ(みじん切り) 1/4個(50g)
  • ・かたくり粉 大さじ1・1/2
  • ・ごま油・しょうゆ 各大さじ1/2
  • ・砂糖 小さじ1/2
  • ・塩・しょうが汁 各少量
  • ・シューマイの皮 6枚
  • ・貝割れ菜 少量
  • ・ポン酢しょうゆ(市販品) 適量

作り方

  1. 豆腐はキッチンペーパーで包み、電子レンジ(600W)で1分加熱して水きりをする。
  2. ひき肉、豆腐、玉ねぎ、かたくり粉、ごま油、しょうゆ、砂糖、塩、しょうが汁を合わせてよく混ぜ、6等分して丸める。
  3. シューマイの皮は3mm幅の細切りにし、2の表面につける。
  4. 蒸気の上がった蒸し器に入れ、10分ほど蒸す。
  5. 器に盛り、貝割れ菜をあしらい、ポン酢しょうゆを添える。
POINT

シューマイの皮を細切りにして、肉に豆腐を加えるだけで消化しやすく、肉だけで作るよりもやわらかく仕上がります。

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ヨーグルト

1人分 参考数値 エネルギー:131kcal

POINT

腸内細菌叢を整えることもたいせつなケアの一つです。ヨーグルトには、腸内の善玉菌を増やす働きがあります。フルーツにかけてもよいですが、食物繊維の多いものは避けましょう。

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腹部膨満感のヒント

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Q1.抗がん剤を使っていますが、お腹が張った感じが続いて、なかなか食事が進みません。どうしたらよいのでしょうか?

A1.腹部膨満感のヒント

腹部膨満感は心理的な要因の場合もありますが、抗がん剤の使用により胃や腸の働きが鈍くなることで起こることがあります。その影響で消化が効率よくできなくなり、食べ物が残っているような感覚が続いていると思われます。

  1. 消化のよいものを少しずつ食べましょう。
  2. 脂肪の多い食品やガスを発生しやすい食品(ビール、炭酸飲料、芋類、豆類、きのこ類)はひかえるようにしましょう。
  3. 調理方法は煮る、蒸す、茹でるなどがおすすめです。
  4. 細かくきざむと食べやすくなります。
  5. 急いで食べることは胃や腸に負担をかけたり、たくさんの空気もいっしょに飲み込んでしまい膨満感を助長させます。ゆっくりよく噛んで食べるように心がけましょう。
症状出現の考え方、症状が出やすい治療法
腹部膨満感とは何も食べてないのにお腹が張った感じが続いたり、お腹が張って食事ができないような状態を言います。原因は心理的な要因もありますが、消化器官の機能低下が要因で胃の中に食物が停滞したり、ガスが溜まってしまい起こることもあります。
症状が出現しやすい時期・期間
抗がん剤治療及び放射線治療後に1~2週間続く場合があります。
日常生活の注意点
  • 雰囲気作りも大切です。食器や盛り付け(色取りや量)、食材の質、温度や香りなども工夫してみましょう。
  • 体調がよい場合は、散歩や体操により身体を動かすことで腸の動きがよくなることもあります。
  • 膨満感や腹痛が続いている場合は、腸閉塞などの原因も考えられます。無理に食事をとることは状態の悪化につながりますので早い段階で主治医にご相談ください。

出典:がん治療中の食事サポートブック2018
(公益財団法人 がん研究振興財団)

この記事は2018年11月現在の情報となります。

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