がん治療継続のための
栄養アシスト
体力低下
体力低下について
化学療法中は、食欲不振や吐き気、胃の不快感、筋肉痛、味覚障害・嗅覚の変化などの副作用を重複して訴える患者さんが多く見られます。
体重が減少すると骨格筋量が減少し体力も衰え、動くのがつらくなります。日常生活の活動が減って、ますます体重が減少し、体力が衰えるという悪循環が起こってきます。体力を回復させるには、この悪循環をどこかで断ち切らなければなりません。
治療を続けるための体力を維持するには、三大栄養素である「たんぱく質」「炭水化物」「脂質」の摂取は欠かせません。治療の前から意識して摂取することで体力づくりにも効果があります。
治療中、抗がん剤の副作用がある場合は、無理に栄養バランスを考えるよりも、食べられるものを、食べてみようと感じたタイミングで、少しずつ食べるようにしていきましょう。
こんな栄養素を取り入れてみましょう
たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚などを構成するために必要な栄養素です。炭水化物や脂質はエネルギー源となります。
たんぱく質 |
マグロ、かつお、鮭、ぶり、さわら、さば、あじ、鶏むね肉、豚ヒレ肉、卵、大豆(納豆・豆腐)
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炭水化物 |
玄米、胚芽米、白米、パン、パスタ、じゃがいも、バナナ、かぼちゃ
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脂質 |
魚油(いわし、さば、さんま、マグロのトロ)、オリーブオイル、米油、えごま油、ごま油、グレープシードオイル、コーン油、バター、マヨネーズ、ドレッシング
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桑原節子先生からのアドバイス
脂質は効率のよいエネルギー源で、必須脂肪酸の摂取のためにも適量とりたいものです。魚類をとることで、魚油を上手に取り入れ、サラダや酢の物にも加えて習慣化するのもよいでしょう。
監修:淑徳大学 看護栄養学部 栄養学科長
教授 桑原節子先生
管理栄養士
女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2003年4月 国立がんセンター中央病院 栄養管理室長
2013年4月 淑徳大学 看護栄養学部 栄養学科 教授
2018年4月より現職
教授 桑原節子先生
管理栄養士
女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2003年4月 国立がんセンター中央病院 栄養管理室長
2013年4月 淑徳大学 看護栄養学部 栄養学科 教授
2018年4月より現職
この記事は2018年11月現在の情報となります。