副作用対応レシピ

下痢

にんじんスープと簡単にんじんおじや

にんじんスープと簡単にんじんおじや

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にんじんスープ
1人分 エネルギー:17kcal
たんぱく質:0.4g / 脂質:0.2g / 塩分:0.9g
にんじんおじや
1人分 エネルギー:140kcal
たんぱく質:2.2g / 脂質:0.3g / 塩分:0.9g

  • 温かい料理はおなかにやさしく、にんじんの食物繊維が整腸作用をもたらします。
  • 好みで仕上げにレモン果汁を加えるとにんじんの味がまろやかになります。ごはんを加えておじやにするのもよく、卵やカニ缶を加えて栄養豊富な一品に。
材料(1人分)

◆ にんじんスープ

  • コンソメスープ(市販品) 3/4カップ
  • にんじん(薄切り) 25g
  • クルトン 適宜

◆ にんじんおじや

  • 上記のにんじんスープ 全量
  • ごはん 75g
  • パセリのみじん切り 少量
作り方
◆ にんじんスープ
  1. コンソメスープににんじんを入れて煮、ミキサーで攪拌する。なべに入れて温め、器に盛ってクルトンを浮かべる。
◆ にんじんおじや
  1. 小なべににんじんスープとごはんを入れて火にかけ、ひと煮する。器に盛り、パセリをふる。
ほうじ茶ゼリー

ほうじ茶ゼリー

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1人分 エネルギー:7kcal
たんぱく質:1.8g / 脂質:0g / 塩分:0g

  • ほうじ茶はカフェインが少ないので刺激がなく、胃腸にやさしいお茶です。ゼリーは水分補給に役立ちますし、食前に少々食べると食欲が湧くきっかけになるでしょう。
  • エネルギーが低いので血糖値が高い方にも安心です。冷たくしすぎないようにしましょう。
材料(1人分)
  • ほうじ茶(浸出液) 3/4カップ
  • 粉ゼラチン(水大さじ1でふやかしておく) 1/2袋(2g)
作り方
  1. ふやかしたゼラチンを電子レンジ(600W)で約10秒加熱して熱いほうじ茶に加え混ぜ、グラスに入れて、冷やしかためる。
アイソトニック飲料

アイソトニック飲料

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1人分 参考数値 エネルギー:37.5kcal

下痢の時は脱水状態になりやすいので、それを予防することが大切です。刺激が少なく吸収のよいアイソトニック飲料を常備しておくと便利です。麦茶などでもよいでしょう。

下痢のヒント

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Q1 抗がん剤を使用しています。抗がん剤を使用していると、なぜ下痢などの副作用が起こるのですか? また、食事はどのようなことに気をつければよいですか?
A1 下痢のヒント

使用される抗がん剤によっては、がん細胞だけではなく細胞分裂が活発な造血細胞や消化管粘膜、毛根細胞などにも作用しやすく、そのため副作用として消化管症状の下痢が起こる場合があります。
食事は、腸粘膜への刺激を抑えます。下痢により多量の水分を失うため、こまめな水分補給が必要です。また下痢が続く場合は、電解質の補給も必要です。


  1. 香辛料、脂肪を多く含む食品、濃い味付けの料理は控えましょう。
  2. 食物繊維の多い食べ物や消化しにくいものは避けましょう。(海藻類、きのこ類、こんにゃく、ごぼう等)
  3. ガスの発生しやすい食品(ビール、炭酸飲料、芋類、豆類、きのこ類)は控えましょう。
  4. 水分や電解質を補うため、室温か人肌程度に温めたほうじ茶・麦茶・イオン飲料(アイソトニック飲料)をこまめにとりましょう。
  5. 水様便が続く場合は絶飲食にし、受診しましょう。

症状出現の考え方、症状が出やすい治療法

  1. 早期性下痢(コリン作動性下痢)
    数時間以内に起こります。抗がん剤投与で消化管の副交感神経が刺激され、ぜんどう運動が亢進します。
  2. 遅発性下痢(腸管粘膜障害性下痢)
    数日~10日後に起こります。抗がん剤又は代謝産物により腸粘膜が障害されます。

日常生活の注意点

手術後の体力の回復や下痢の予防には、胃腸の働きを整えるため十分に栄養をとり適度な運動が必要です。散歩や軽い体操で体を動かす習慣をつけましょう。
ただし、下痢の場合は安静にし、おなかを温め、体を冷やさないようにしましょう。
夏場は室内でも冷房の冷気がからだに直接当たらないよう、ショールやカーディガンを持ち歩くようにしましょう。

出典:がん治療中の食事サポートブック2018(公益財団法人 がん研究振興財団)

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