副作用対応レシピ

骨髄抑制

キンメダイの塩焼き

キンメダイの塩焼き

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1人分 エネルギー:143kcal
たんぱく質:15.6g / 脂質:7.4g / 塩分:1.6g

  • 症状の程度により食事についての指示に差がありますが、骨髄抑制の症状がある時は、加熱調理が基本となります。
  • 抗がん剤等の影響で、においに対して吐き気を感じる場合は、魚はムニエルなどより塩焼きにしましょう。
材料(1人分)
  • キンメダイ 1切れ(80g)
  • 塩 小さじ1/5

  • ししとうがらし 2本(12g)
  • エリンギ(縦半分に裂く) 1/2本(30g)
  • ねぎ(長さ半分に切る) 10cm
  • 塩 少量
作り方
  1. キンメダイは両面に塩をふる。
  2. グリルを熱し、キンメダイ、ししとう(竹串で刺し、穴をあける)、エリンギ、ねぎを入れて完全に火が通るまで焼く。野菜に塩をふる。
きつねうどん

きつねうどん

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1人分 エネルギー:344kcal
たんぱく質:10.9g / 脂質:3.7g / 塩分:3.8g

※つゆ70%摂取として算出

めん類は、消化管症状を併発している場合にも消化がよいので、おすすめの料理の一つです。あっさりしただしで作ったきつねうどんは、食欲がない時でも食べやすいようです。

材料(1人分)

ゆでうどん 1玉(230g)


  • 油揚げ 1/2枚
  • だし 1/4カップ
  • 砂糖 小さじ2
  • しょうゆ 小さじ1

◆ a

  • だし 1カップ
  • みりん 大さじ1/2
  • うす口しょうゆ 大さじ1

  • ねぎ(長さを半分に切り、焼く) 10cm
  • 鳴門巻き 1切れ
作り方
  1. 油揚げは熱湯をかけて食べやすい大きさに切り、だし、砂糖、しょうゆで煮含める。
  2. うどんはさっと湯に通して温め、湯をきり、器に盛る。
  3. a を煮立てて2にかけ、油揚げ、ねぎ、鳴門巻きをのせる。
たき合わせ

たき合わせ

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1人分 エネルギー:97kcal
たんぱく質:8.4g / 脂質:2.8g / 塩分:0.8g

  • この症状では加熱が調理の基本ですから、煮物はぴったりの料理です。
  • 野菜やエビ、凍り豆腐などいろいろな食材をたき合わせにして彩りよく盛り合わせてみましょう。
    きれいな料理は食欲が湧いてきます。
材料(1人分)
  • エビ(背わたを除き、尾を残して殻をむく) 1尾
  • 凍り豆腐(もどして食べやすく切る) 1/2枚
  • ごぼう(斜め薄切り) 2枚
  • にんじん(5mm厚さの半月切り) 2枚
  • かぼちゃ(面とりをして皮をまだらにむく) 20g
  • だし 1/2カップ
  • うす口しょうゆ・砂糖 各小さじ1/2
  • さやえんどう(ゆでて斜めに切る) 1枚
作り方
  1. なべにだし、しょうゆ、砂糖を入れて煮立て、野菜と凍り豆腐を入れ、紙ぶたをして弱火で15分ほど煮含める。
  2. 1をとり出して器に盛り、残った煮汁でエビを煮て、しっかりと火を通す。
  3. エビを盛り合わせ、さやえんどうを飾る。
ささ身とかぶのあんかけ

ささ身とかぶのあんかけ

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1人分 エネルギー:84kcal
たんぱく質:11.3g / 脂質:0.4g / 塩分:0.8g

細菌感染の防止には、生ものを避けて加熱するのが安全策。食欲低下も起きやすいので、とろみあんかけなどで、食べやすさも一工夫するとよいでしょう。

材料(1人分)
  • 鶏ささ身(そぎ切り) 1本
  • かたくり粉 適量
  • かぶ(薄いくし形切り) 1個
  • かぶの葉(ゆでて細かく切る) 適量
  • だし 1/2カップ
  • しょうゆ 小さじ1/2
  • みりん 小さじ1/4
  • 塩 少量
作り方
  1. なべにだし、しょうゆ、みりん、かぶを入れて煮る。
  2. かぶがやわらかくなったら、かたくり粉をまぶしたささ身を加えてひと煮し、最後にかぶの葉を加えて塩で味をととのえる。

骨髄抑制のヒント

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Q1 抗がん剤治療をしているのですが、白血球数が減っていると言われました。白血球数を増加させるには何を食べればよいでしょうか?
A1 骨髄抑制のヒント

白血球数を増加させる食べ物は現在わかっていません。抗がん剤治療中に白血球数が減少した場合、食品で改善するのは難しいのが現状です。しかし、全身状態がよくなるように食事はバランスよく食べることが大切です。

Q2 白血球数が低下した時の食事は何に気をつければよいでしょうか?
A2 骨髄抑制のヒント

白血球数の低下は、白血球数が1000以下又は、白血球の成分である好中球が500以下であることが一つの目安となっています。
白血球数が減少している時は感染症にかかりやすいので、新鮮な食材を利用するように心がけましょう。生ものや雑菌が繁殖しやすい食材、カビで発酵させた食材は避け、加熱調理したほうが安心です。また、手洗いや、調理器具の衛生にも心がけましょう。

白血球数が低い時に避ける食事

生もの
生肉、刺し身、にぎり寿司、生卵など
雑菌が繁殖しやすい食材
ドライフルーツ、乾燥芋、家庭で漬けた漬物など
発酵食品
家庭で作るヨーグルト、納豆、カビを含むチーズなど

食中毒にも注意しましょう


家庭内でも1年を通して、微生物による食中毒の危険性があります

食中毒予防三原則

1.微生物をつけない
手指や衣類の清潔保持
調理器具の衛生
2.微生物を増やさない
食品の取り扱いは、迅速・冷却にする
調理したら、すぐに食べる
冷蔵保存と再加熱
3.微生物をやっつける
加熱調理をする
調理場の殺菌、消毒をする

Q3 抗がん剤治療をしているのですが、血小板数が減っていると言われました。血小板数を増加させるためには何を食べればよいでしょうか?
A3 骨髄抑制のヒント

これを食べれば血小板数が増加するという食べ物は現在わかっていません。抗がん剤治療中に血小板数が減少した場合、食品で改善するのは難しいのが現状です。しかし、全身状態が良くなるように食事はバランス良く食べることが大切です。

また、血小板数が減少している時は出血しやすいので、日常生活のケアが大切となります。食事では、硬い食材(硬いせんべいなど)や熱い料理(汁物、お茶)で口の中を傷つけないように注意しましょう。また、食事中に誤って自分の唇を噛んだりしないように気を付けましょう。便秘も腸壁を傷つけてしまいます。便秘を予防するため、水分はある程度摂取しましょう。

Q4 「血小板数が減少している」と言われましたが、アルコールは飲んでもよいでしょうか?
A4 骨髄抑制のヒント

血小板数が減少すると血が固まりにくく、出血傾向が続きます。そのような時にアルコールを摂取すると、さらにアルコールが血を固まりにくくする作用がはたらき、出血傾向が強まります。血小板数の減少時期はアルコール飲料を控えてください。

症状出現の考え方、症状が出やすい治療法

骨髄抑制とは、抗がん剤治療中に副作用として出現する白血球数や血小板数が減少する症状を言います。白血球数が減少すると感染症にかかりやすくなります。血小板数が減少すると出血しやすくなります。

症状が出現しやすい時期・期間

抗がん剤治療(化学療法)時に、抗がん剤投与7日後ころから骨髄抑制(白血球数や血小板数の減少)が起こる方がいます。1週間程度その症状が続きます。

出典:がん治療中の食事サポートブック2020(公益財団法人 がん研究振興財団)

この記事は2020年10月現在の情報となります。

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