がん治療継続のための
栄養アシスト
便秘
便秘について
大便中の水分が少なくなって硬くなり、排便が難しい状態、または排便が数日間に1回程度で不快感のある状態です。
便秘がひどくなると食欲低下、腹部膨満感、残便感、腹痛や吐き気をもよおすことがあります。さらにひどくなると、便で腸がつまって腸閉塞を引き起こす場合もあります。
また、化学療法の副作用や、外科手術後の後遺症としても起こることがあります。不快感が強く、習慣化している場合は、緩下薬を上手に取り入れ、改善を図ることもよいでしょう。
食事量の減少や水分不足も一因となるので、注意しましょう。生活の変化やストレスも便秘の原因になると言われています。
規則正しい生活習慣、食事時間を心がけ、食事のバランスを良くし、胃腸の働きを整える食品を取り入れるよう心がけましょう。また、適度な運動も胃腸の働きを整えます。散歩や軽い体操で体を動かす習慣をつけましょう。
こんな栄養素を取り入れてみましょう
腸の働きを活発にする食物繊維と乳酸菌を含む食品(ヨーグルトなど)を毎日の食事に取り入れましょう。
食物繊維 |
玄米、そば、大豆、ごぼう、ブロッコリー、オクラ、菜の花、えのきだけ、エリンギ、ひじき
|
---|
桑原節子先生からのアドバイス
食物繊維には、不溶性の食物繊維と水溶性の食物繊維があります。腸を刺激し、蠕動(ぜんどう)運動を進めるのは、主に不溶性の食物繊維ですが、痙攣(けいれん)性便秘、緊張性の便秘の場合は水溶性の食物繊維をおすすめします。さらに水溶性の食物繊維は、高血糖改善や脂質異常改善に役立つとされています。
教授 桑原節子先生
管理栄養士
女子栄養大学栄養学部実践栄養学科卒業
2003年4月 国立がんセンター中央病院 栄養管理室長
2013年4月 淑徳大学 看護栄養学部 栄養学科 教授
2018年4月より現職
この記事は2018年11月現在の情報となります。